どうも、ふじのん(@fujinon_fujinon)です。

今日は井上智洋氏が書いた【人工知能と経済の未来】が面白かったので、まとめておきます。
★★★★☆



★著者の略歴と特徴★
著者は井上智洋氏で 慶應義塾大学環境情報学部卒業。IT企業勤務を経て、現在駒沢大学准教授。
専門はマクロ経済学。特に人工知能(AI)の進化が雇用に与える影響を研究しているようで、もともと大学では計算機科学を専攻していたようです。
本質は理系でマイクロ経済もしていると少し変わった経歴の持ち主です。





この本を薦める対象

・人工知能の全体像を技術的・経済的な面から理解したい
小学生の子供(大体10年後に成人になる)がいる方
人工知能が与える経済市場の影響について漠然と不安に思っている方
・AIとベーシックインカムが結びつかない方



この本から得られる情報・知見

・人工知能の全体像の理解要約されている
・子育ての方針になる可能性がある
・ベーシックインカムの必要性の考え方




AIの進化でどうか経済が変化するか?

第一章では、近年メディアでも頻繁にみるAIや人工知能と言う言葉と、それが与える経済への影響を簡単に時系列的にまとめています。

 ホーキング博士や著名人の予想、コンピュータが人間の知性(処理速度)を超える2045年の話、人間の意識はコンピュータにアップロードできるか、などSF感もある話題を筆者の観点も交えて書かれています。
 筆者は”全てを機械任せにできない程度にしかAIは発達しないだろう”と予想しています。

仮にシンギャラリティーがきて2030年に汎用AIが発達し人間を代替するならば、くよくよ考えても仕方ないことです。
悩んでも仕方ないので、情報を集めつつ、行動するしかないと思います。




AIはどのように進化するのか?

「全能エミュレータ」と「全能アーキテクチャー」があり、人間の知性すべてを超える可能性があるのは前者であるが、脳をナノレベルでスキャンする必要があり、21世紀までにできるレベルであるようです。

後者は脳を数個のモジュールに分解し、一つ一つのメカニズムから理論的に構築し、結合すると人間の知性が創造・再現されるという仮説のものアプローチされているようです。

ビルゲイツやイーロンマスクが警鐘しているのは前者の方法だと思います。

ここでは感覚は潜在的であり、自覚がないからこそふとであった音楽や芸術、分野に没頭するわけで、それをアーキテクチャーアプローチでは成り立たないといっています。

私もこの定義においては、違和感がありませんが、そもそも「全ての知性」を手に入れる必要はなく、「大部分の知性」を知り、ディプラーニング的アプローチで人間に近づくなら、触覚や嗅覚のデータ、つまりセンサが開発されると大きな問題は解決でき、それで十分であり、そこが最も気になる点なのかなと感じました。




イノベーション、経済成長、技術的失業

筆者がシミュレーションした将来の日本の実施GDPの予測が衝撃的でした。わかっていたとは言えはこれは驚きます。

技術進歩率を上げることが出来れば、つまり生産性を挙げること(一人あたりのGDP)ができれば、経済成長率を高める事ができ、そのためには、イノベーションが一つの手段だがイノベーションの効果は有限であり、肩車効果と取り付くし効果があるとのことです。




第二の大分岐 第四次産業革命の経済

第四次産業革命のキカッケ中心は、汎用AIです。

蒸気機関をはじめたイギリス、内燃機関はアメリカ、コンピュータ・インターネットはアメリカで、どれも最初のイニシアチブをとった国が先頭を走り、覇権を握る傾向があります。

予想するなくならない仕事
・クリエイティヴィティ 系( Creativity、 創造 性)
・マネージメント 系( Management、 経営・管理)
・ホスピタリティ 系( Hospitality、 もてなし)

私は、エンジニアをしていますがクリエイティヴィティ 系の中でもピラミッドの頂点10%くらいとホスピタリティー系以外はなくなると思います。

このあたりからベーシックインカムの必要性と導入入口への話になっていきます。

佳境まで書くとアレなので。
全体を通して、論理的であり、スーと入るので、AIと経済を理解するには良い本です。

一方で、少しソフトとマクロ経済より(専門なので仕方ありません)なので、技術的な納得感に少しかけるかと思いました。ロボットの進化やセンサーの進化は恐らくもっと早いと思います。
2025~27年には大方開発されていると思います。 




最後に(ざっくばらんに)

「大部分の知性」と「全ての知性」の差は天と地ほどの差があることは異存ありませんが、
大半の人間は「全ての知性」を使って生きているわけではなく、限りなく有限の知性と感覚で成り立っていると感じます。

そうすると、現在の人工知能の進化アプローチの主流である従来の理論型ではなく、統計・確率/ニュートラルネットワーク/ディープラーングの感覚型であるならば、触覚と嗅覚、特に触覚ができれば、汎用AIの完成ではないかと思います。

そのため、「大部分の知性」によって完成するAIが最短で2030年ならば、そこに触覚センサーのデータが集まって入れさえすれば、世の中はドラスティックに変化すると考えるのがよいのではないかと思いました。
つまり、わたしは今の小学生低学年くらいが成人するころには、今とは大きく違った世の中になっていると予想します。

そう考えると、私はもっと人と人工知能(をもったロボット)の関係を今から考えて、一人ひとりが行動しないと大変なことになる可能性もあるな、と危機感を覚えています。
*大変な事とは、例えば戦争です。

いろいろと良い思考実験になる本でした。

以上です。